「ロータリー元奨学生であり、国連難民高等弁務官として世界を舞台に活躍された緒方貞子さん。緒方さんに憧れて国連や人道支援の道に進んだ若者も多くいたでしょう。心よりご冥福をお祈りいたします。」(国際ロータリーフェイスブックより)
◆奉仕の精神に触れて 緒方貞子
(国際ロータリー/Rotary Japanフェイスブックより)
「私は1951年に大学を卒業しました。戦後6年のことです。
日本には多くの新しい考えが入ってきました。民主主義、女性教育…わくわくする時代でしたね。
大学院に行くチャンスはありました。でもロータリーの奨学金の面白いところは…
友好と相互理解を深める親善大使として外国に派遣されることでした。これは魅力的でした。
留学には本当に心が躍りました。アメリカ人は寛大でした。アメリカが世界のリーダーとしての自信に満ち溢れていた時代でしたね。
多くのロータリーの例会に出席しました。よく組織された奉仕の世界を知ることができ幸せでした。
新しい生き方を学びながらこれを日本に持ち帰ろうと考えていました。
私が奉仕の道を選んだと言えるかしら?私の奉仕の多くは大学や外交での世界のことですから。
でもロータリーの奨学金をいただくことがなかったら、きっと大学にとどまっていたでしょう。
ロータリーに触れていたことで、自然に奉仕の理想を身に着けていたのかもしれません。人はみな自分なりの恩返しをするものです。
ロータリー学友人道奉仕世界賞です。大変名誉なことで、驚きまた嬉しく思います。
ロータリーには感謝しています。いろいろな場所に招待していただき、様々な職業を持った方々をお会いできました。
ロータリーの奨学生としての出会いを通じ、多くのことを学ぶことができました。
本当にありがとうございました。」(国際ロータリー/Rotary Japanフェイスブックより)
緒方貞子さんは、日本人で2人目、女性として初のロータリー親善奨学生として、1951年にアメリカに留学されました。国連難民高等弁務官や国際協力機構(JICA)理事長としても、地球規模の課題解決にまさに最前線で取り組んでおられました。
緒方貞子氏
・1927年 9月16日生まれ(享年92)/専門:国際関係論、政治学
・1951年 聖心女子大学卒業・女性として初のロータリー親善奨学生として、1951年にアメリカに留学
・1953年 ジョージタウン大学大学院修士課程修了
・1958年 カリフォルニア大学バークレー校大学院博士課程修了
・1976年 外務省国際連合日本政府代表部公使
・1991年 第8代国連難民高等弁務官(~2000年)
・1994年 上智大学名誉教授
・1996年 ロータリー学友世界奉仕賞受賞
・2003年 独立行政法人国際協力機構(JICA)理事長(~2012年)
緒方貞子さんのご逝去を悼み、心よりお悔やみ申し上げます。